可愛いパフィーは実はうちの子になるはずではありませんでした(笑)
ブルーマールとしたらとってもきれいな柄でしたが眼もあかないうちから唸り声を上げる仔犬で、パフィーを希望してくださった飼い主さん候補の方は犬を飼うのが初めてだということもあり、果たしてうまく育てられるのだろうかと悩んだ子犬だったのです。
今までにシェルティーの仔犬がたくさん生まれてきました。その中で同じような経験があればこう育てれば大丈夫ですよというアドバイスを送れても、経験がないことに無責任になるわけにはいきません。飼い主さん候補の方に正直にこんな子犬なので大丈夫かしら?と尋ね、難しいかもと思うようなら、もしよかったら家で残す予定だったエリーの娘と変えていただいてもかまいませんと話しました。
エリーの子は1頭で生まれ、今となってはエリーにとって最後の子になってしまいましたがその当時はまた次の子を残せばいいからという気持ちもあったので次の世代を残すための仔犬でしたがパフィーよりはずっと育てやすいだろうと思える子犬だったのです。
育てたことの経験のない子犬が産まれて育っているとき、飼い主さんのもとに行ってからを考えると不安になるものです。もしもうまく育てられなくて飼い主さんたちが困ってしまったり、犬を手放したくなってしまったりしたら子犬が不幸です。犬を飼うときにはその犬によっては犬と暮らした経験がものをいうときもあるのですから。。。
そんなわけで、うちに残るはずの仔犬はエリーの娘ミロちゃんからパフィーにとって代わりました。パフィーは相変わらず「けるけるける〜」と兄弟のトワに対してもうなり続け、母親のメロディーにまで唸る始末です。私たちが体を触るとこれまた唸るので、いったい何がどうしたらこんな子犬になるのだろうかと悩んだものです。
パフィーの眼が開き、離乳食が始まります。通常仔犬たちは食べ物には目がなく、私たち人間が食べ物を与えてくれる存在であることが認識できると急激になつき始めますが、パフィーはそれでも唸り続けました。体に触られることをなぜかとても嫌がるのです。生後2週間目には不安だった気持ちが、生後3週間目にはこういう子は自分が育てるしかないなという決意に代わっていたせいか穏やかな気分になり始めていました。飼い主さんからの承諾も得て、うちの子になるんだから気合入れないで育てようとかまえるようになったにもこのころです。
パフィーは唸ることはなかなかやめませんでしたが次第に柔軟な姿勢が出てきました。体に触られることを不安にならないようにと気を使いつつ体重を測るためや爪を切ったりするために触ったり抱いたりするのをやめたせいで彼女のほうから寄ってくるようになり始めました。とはいっても、兄弟なのにトワはフレンドリーだし、ミロちゃんもフレンドリーなのになかなか進展しません。
頭の痛い毎日が過ぎてゆく中、ひと月を過ぎふわふわのかわいらしい子犬になってきました。