フウカ失踪事件

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あんなに心臓がバクバクしたのは久しぶりだった。

17日のこと…。ヒートが来ているアラレちゃんは相手にならずにつまらなくなっていたフウカはプラス達と一緒に庭で遊んでいた。私は洗濯機と庭の往復をしつつ、台所で用事を済ませるいつもの時間。急にフウカの吠える声がし、アラレが反応。黙るように言いながら、カラスでも来たのかと二人を呼ぶと戻ってきたのはアラレだけだった。全員呼ぶもフウカだけは来ない。

最初は何やっているんだろう?と庭を覗きに行ったがどこにも見当たらない。名前を呼んでも静まり返る庭。外階段を覗いても空いていないし、トイレの中にも閉じ込められていない。お風呂場まで開けてみた…。やっぱりいない。。。隣の庭も覗いてみた。万が一にも塀を乗り越えないとも限らない。でも白い姿は見えなかった。。。

ジワリと汗が噴き出てきた。同時に外に飛び出して「フウカ~!フウカ~!」と叫びながら近所の公園まで走る。返事はない…(T_T) あぁ・・・名前を呼んだら吠えるように教えておけばよかった。。。そんなの考えたって仕方がないのにこういう時って頭の中にぐるぐると反省ばっかり巡っていく。

一人じゃ無理だと思って家に戻り裕貴にも事情を説明。もう恥も外聞もあったもんじゃない。近所に響き渡る「フウカ」の名前…。フウカが走りそうな方向はやっぱり公園のほうだと予想して通りかかる人に「白いプードルを見かけませんでしたか?」と聞きまわる。

時間が…時間が…と気持ちばっかり焦る。

犬が逃走した時に一番重要なのは時間だ。犬が走ったら1秒でどのくらい走るか考えれば数分で目の前から消えてしまう。もう10分くらいたっている。あの足の速さで暴走したら一体どこまで行ってしまえるだろう…。公園を過ぎれば車が多く通る道にすぐに出られる。その道を直進してしまったら甲州街道だ。いつも歩く道を彼女は走るだろう…。川沿いに入ってくれていればまだ危険は回避できるけれど…。車をよけられる頭があるとも思えない、どうしよう轢かれてしまったら…。

公園の周りにいないことが冷静さを失わせ、怒りはなく心配で心がつぶれそうになった。自転車で川沿いまで行った方がいいかもと考える。

聞く人聞く人、誰も見なかったという答えにうなだれながら家に戻りかけると、庭の方から「お母さんフウカいたよ~」という息子の声。「どこ???」と叫びながら門を入ると葉ちゃんと瞬も心配そうに「フウちゃん出て行っちゃったの?」と玄関に出て来ていた。

「ユウちゃんがいたって言ってるんだけど・・・」とそそくさと駐車場から庭先へ回る。ちょうど息子が隣の庭からフウカを引き上げているところだった。

さっき見た時はいなかったのに、はぁ?

「足痛めていないか見たほうがいいよ、届かないから無理やり引き上げたし、ご本人様はヤバいと思ってるみたいで動かないから。。。」とフウカの小さな体をひょいっと渡された。

体中の力が抜けるようだった。涙こそ出なかったけど・・・。

 

動かないくせにハァハァ息を荒くし興奮状態のフウカを部屋に入っておろしたら、腹を出してへらへらと床に転げまわった。叱らないでね、叱らないでね…っていう態度。体中あちこち触ってみるが異常は見られない。大丈夫だってわかったとたんに怒りが込み上げてきた。

どうせ言ったって解るはずもないけれど、フウカを正面に置いて「なんでそういう事するの?あんな高いところから飛び降りて足が折れたらどうするの?それにね、名前呼ばれたら返事しなさい!!!」とわめいた。横で息子がにやにや笑っていた。

「教えていないことは犬はできないよ…」とボソッとつぶやかれ、「そんなの解ってるわよ!!!」・・・これでは八つ当たりだ・・(T_T)

無事だったからもういいよ、あの塀を飛び越えられないように直しておかなきゃね、君には教えていないことが多すぎる、全部お母さんが悪かった。。。

3.5キロのプードルは1メートル40センチの高さから飛び降ります。立派な体に産んでくれた母犬に感謝。

しかし・・・危うく「迷子のプードル探しています!」ってなる所だった。。。くわばら、くわばら。

この事件を教訓に真面目にプードルやり直します。。。(@_@;)

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