Top >

2015.02.05

ジロ

Share on Facebook

少々問題を抱えたお坊ちゃまポメのジロ君。ついに我が家の群れに投入されることになった。

数回会ってだいたいは掴んでいるものの、昨年お泊りに来たときは「お客様扱い」だったせいと、うちの犬たちに驚いてすっかり雰囲気に飲まれてしまったようで、自己表現できずにお帰りになった。

聞くところによれば、色々と、いろいろと、困っているらしい。ジロの飼い主さんとは並々ならぬ縁で出会った私。犬のことなら手助けできることもあるかもしれないからと相談に乗ってはいたが、なかなか手ごわく、それならばと修正を引き受けた。

昨日よりはちょっぴり慣れてきたようなので問題点になっている物への度合いの確認に交通量のある道路へ連れ出す。信号待ちができる場所まで行ったり来たり。大した坂じゃないけれど上ったり下ったりしてかなりいい運動になる。ジロは最初の一発目のテンションが上がりきる前のアクションに気が付き窘めてしまえばその回の散歩中に問題行動は起こさない。頭のいい犬で、こちらの様子をうかがっている節は見え見えだけど・・・(^^ゞ

猫かぶっていると言ったら語弊があるけど、初日の緊張感バリバリな感はところどころに抑えられはじめたのでいつものように行動してくれることを待ったけど、体に緊張感が走るものの飼い主さんが言うほど暴れないし、声は全く出さない。。。ちょっと危なっかしいかなと思うとき、我慢できたことに対して掛けられる「偉いねぇ~」に良い感じの反応。戸惑った感もあるが褒められていることは理解している。

横にいるのかいないのかわからなくなるほどこちらの歩調に合わせて良い子に歩くから「上手ねぇ~」と声をかけると嬉しそうにする。「待て」「座れ」にも良い反応。コマンド系は得意と見える。飼い主さん頑張っているんだってよくわかる。

でも、一番問題なのは人間の技量を測れる賢いお坊ちゃんだってこと。飼い主さんが頑張らないといけない部分ははっきりしているけど、そこが上手く調和できていないだけだ。

犬はたとえ大人になっていても感覚的にはちょうど幼い子供と同じで、自分に都合の良い事を優先して生きている。子犬の時から、「ルール」を決めてそれを守れるような環境を整えていれば多くの問題が起きにくいけれど、子犬の時ほど、やたらに吠えて困ることはほぼないし、動くものを追いかけたり、飛び掛かっていったり、やめさせようと飼い主がいろいろ手を尽くしてもいう事を聞かないなんってことは無いから厄介なのだ。

ある日気が付いたら、あれにもこれにも吠えかかる、抱っこしててもなお吠える、オートバイなどには飛び掛かっていくような有様に、犬や人に歯をむき出して吠えつき威嚇するようになってはじめて「これは問題だ!」と気が付く。お座りとかふせとかゴロンしてとか、おトイレとかコマンドでできちゃうし~ちょっとした小技ができて良い子だって思っていたのに…小型犬ほどよくある話だろう。。。

ジロに今覚えてもらおうとしていることは「ルール」があるということ。様々なルールがあるが基本は「YES白」「NO黒」の二つに絞られていて「ABOUT(灰色)」は無しであること。

ジロがするべきことは「YES」を導き出すための回路を変えることだ。

犬を育てる時にやらなければならないことは、彼らの頭の中にたくさんの点を打つ作業だと思う。一つ一つ丁寧に、ゆっくりでもいいから確実に点を打つ。その点を打ってあることで犬は日々育っていく中、日々人と暮らし経験を増やしていく中で、点と点を結び付けていける生き物だ。結び付ける部分は個性もあるし犬に任せたほうが上手く行き自然なので消えることは無い。無理やり人が関わって結び付けようとすることは良い結果が出ない。すぐれた能力を持つ犬は人が考え付かないような点と点のつなげ方ができたりする。教えていないのにこんなことまでできると驚くのはそのせいだろうと思う。

さてジロは、点の数も増やさなくてはならないが、まず一番重要なことは、ジロに都合の良い「YES白」は飼い主には「NO黒」である事実を受け止めさせることに他ならない。これはジロだけが変わるものではなく、飼い主との暮らしの中にあったほとんどの「NO黒」と伝えているつもりの物が「ABOUT(灰色)」としてジロに伝わっていたことを飼い主自身が認識し、そこを確実に「NO黒」としての表現で伝え続けて行かなければならない。

日々暮らす中で、良くある風景の「このくらいは大丈夫」「このくらいはいいや」の繰り返しが犬に「都合の良い方を選択させてしまっている」結果であることを知り、直さなければならない。

犬の単純な問題行動の修正の殆どは飼い主の態度の修正でがらりと変わる。

今日、ジロは「おいで」に迷い続けている。「おいで」の意味を考えあぐねている。彼の頭の中に打たれた点は本来結びつかなければならない点ではないところにも繋げられてしまっているからだ。「嫌な思い出」とともに。

人は犬を理解できないことが多い。特に怖がらせてしまっていることに気が付かないことが多い。嫌な事が恐怖に変わらない犬なら日々の暮らしの中で行っている諸々を見直す数は少ないけれど果たしてどれほど犬と人との間にギャップがあるのか、ジロが自分自身を開いてくれるまでちょっと時間がかかりそうな気がする。

頑張れジロ !早くおうちに帰りたいでしょ?(*^_^*)

DSCF3849

 

 

Share on Facebook