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子犬は育ち方で基本的に親犬や兄弟姉妹、または同居の大人の犬たちと生後1ヶ月くらいから一緒にしていると、必然的に犬としてのルールを学んでいきます。母犬とだけでは犬としてのルールは不完全なのです。この補足は人が補わなければ人に取ってのいい子にはなりません。子犬が噛むという行為は、人間で言えばまだちいさな赤ちゃんが何でもつかんで確認するのと同じであり、犬にとっての歯や口は人の手と同じだという認識をまず最初に持って欲しいと思います。


多くの人が『噛む』といっている行為自体が、実は『咥えている』けれど『力の加減がわからない』といった状態のことが多いです。子犬が恐怖に駆られ本気で噛んで来たらたとえ2ヶ月の子犬でも牙が皮膚に刺さり、穴も開くし血もいっぱい出ます。通常『噛む』と言われるものはじゃれていて牙が爪楊枝の先のようにとがっているために、人間のほうの扱い方が不慣れなために手を引いたり、動かすことで引っかかってしまい傷ができるものが多いのです。
ですから傷ができても、たいていは簡単な引っかき傷程度のはずです。大人の犬に噛まれても同じですが、大人の犬に本気で噛まれたら手は動かさないが基本です。自発的に放さないなら犬の上あごと下あごを持ち犬の口を開けさせるか、片手であれば逆の手を口の中に突っ込めば苦しくて口を開きますから被害は最小限に抑えられます。犬同士の噛みあいの場合などはどうしても放さなければ水をかけるとか、耳の中に息を吹きかければ放しますのでちょっと覚えておくといいかもしれません。子犬が噛んでも手をひっこめなければ傷にならない程度のはずだと言いたいことをご理解ください。


ですが、一緒に暮らす場合に、あまりガブガブと噛むようでも困るので、小さいうちから噛む力を加減するように人が教えてあげなければなりません。犬は人よりも痛みに強いので、犬同士の学習だけに頼ると犬自身は悪気もなく噛んでいる行為が人には悪い犬と感じられてしまう加減になってしまいます。多少痛くてもこのくらいなら我慢してあげようという親切心が逆に子犬の噛む力の加減をできなくさせてしまうので、少しでも痛みを感じたら「痛い!」と大げさに嫌がりましょう。それが子犬と家族のためです(笑)
子犬同士や母犬などは痛く噛んだら答えは明確です。子犬同士は逆襲されるか、相手にされなくなります。母犬の場合は子犬が悲鳴を上げるくらいきつく叱ります。軽く歯を当てて威嚇したり、鼻先を咥えこんだり、つき転がしたりして子犬が強く噛む行為のチャレンジする気持ちをなくさせてしまいます。
もちろん一度だけでなく何度もあきらめることなく繰り返しを重ねていつしか傷をつくように強く噛むことはしてはならないことであるという認識を付けるのです。




細やかに面倒を見るブリーダーと同居犬たちいる環境で育った子なら、子犬は人の手に渡る時期にはこうした教育は受けていて噛む加減も知っていますし、また噛む行為をやめることも知っています。たとえば我が家では、子犬とよく遊び、こうしたことはある程度まで教えます。教え始めるのは生後1ヶ月くらいからです。人の手、顔などのやわらかく敏感な部分に対しては噛む力が強いと『痛い!』と強く低い声ではっきりと犬にわかるように言葉をかけ、やめない場合にはにらみつけて、もう一度言葉を繰り返し口を離させます。

噛む子は何度も同じことを遊ばせながら繰り返します。なぜなら子犬の頭は単純で一度や二度では決して覚えられないからです。なかなか離さなかったりしたときには指を噛んでいる場合にはその指を口に対して横にして(縦にしてはいけない)そのまま奥歯のほうに押し付けます。こうすると犬は『おえっ』となるので自発的に放します。このときに『痛い』でもよいですし、『いけない』とか『駄目』いう禁止の言葉を一緒に言いながらやります。指が口の中に入ってしまってのどに向かって入れてしまってはいけません。子犬は苦しすぎたり恐くなったり驚いてしまうと人の言葉は聞こえなくなるからです。よく指を突っ込んでやれば苦しいから放すと書かれてることもありますが、実際には我家ではいい結果はありませんでした。本の通りにやってみた結果、きっと苦しすぎて言葉も聞こえなかったようです。仔犬には行動を伴わせて言い聞かせる作業がとても大切です。でも聞こえない状況では意味がないのです。


また我が家では決して使わない方法には、いけないことをしたら子犬の体をホールドするというのもあります。つまりひっくり返して押さえつけて動けなくするという方法です。これはシェルティーには絶対にやって欲しくない方法です。幼い子犬が体の動きを封じられることは非常に恐怖感を伴うもので性格上問題を起こし、非常にシャイになったり、逆に攻撃的な子になることがあります。本来のホールドのやり方は犬自身がもがくこともあきらめてリーダーに従わなくてはならないのだと理解するまで、ストレスから解放されるくらい長くゆっくり時間をかけて行う方法です。普通の場合それほど長く犬のために数時間を使い続けられる人は少ないはずなので、結局は恐怖心を残してしまい、攻撃性を引き出してしまうことが多いので私はお勧めはしていません。怖がりな犬種には特に必要のない方法です。





子犬は大人の犬にすごまれたり叱られたりしてやばいなと感じると自分から縮こまって動かなくなるのですが、大人の犬たちはよほどのことがなければ子犬を羽交い絞めにしたりはしません。もしするとしたらある程度お互いが理解しあえて押さえつけても極端な恐怖心が植えつけられない関係になってからの事です。犬だって子犬の成長に合わせて加減するんです。
大人の犬は威厳のある態度で上から見下ろし、唇を捲り上げて怖い顔をしたり、うなり声を出して威嚇し教える事が多いです。また何かの加減で子犬の歯が当たってとても痛かった場合には前歯をカツンと当てて痛い教訓を与え噛む事を制限させます。決して幼い子犬に対してはいきなり上から押さえつけたりはしないのです。


大人の犬同士の場合には少し違う場合もありますが基本的には同じです。(笑)
大事な部分は噛んでいる口を放しても決して褒めません。褒めるのは言葉をかけた段階で放したときのみです。強制的に放させた場合には褒めたら何の意味もないからです。犬達だって【やめろ】と言う制限をかけた後、仔犬が逃げたとしても、目の前でひっくり返ってお愛想をしても知らん不利をしています。気持ちを切り替えた後にまた遊んでやる事はありますが制限を受け入れた直後にはすぐに遊んだりする事はありません。
禁止事項は自発的行為のみ褒めて(それも極簡単に)、強制的行為は褒めないということが大前提です。子犬によっていろんな子がいるので上に書いた方法だけでどの子も全てできるようになるわけではありませんが多少の参考にはなるはずです。


下あごをつかむ方法や、顔を近づける方法や、振り払う方法や鼻先を一発叩くなどなど、その子の犬種的特性と性格・性質に合わせたいろんな方法が知らされていますが、シャイな子につかむ方法は決してやってはいけないし、叩くのもだめです。ハードな精神を持つ子なら多少痛い目に合ったほうがいい場合もあるのかもしれませんが、シェルティには少ないと思います。


どうか十分に観察して犬の性質や性格をちゃんと把握できる人を頼りましょう。安易に色々試してしまうと、後々取り返しのつかないことにもなりかねないので本来は犬をよく知っている人のアドバイスをもらいながら、又は実際に見てもらった上で教えるのがベストだと思います。こうしたその子その子に合わせた方法も何回か繰り返すうちに言葉で制御できるようになってくるので、後はすべて同じわけです。


つまりは『言葉』を理解させられればたいていのことは『いけない』とか『待て』の動作を止めるコマンドで制御できるからです。ある程度噛むようになっていても、正しいやり方で根気よく教えればすぐにできるようになります。大事なことは人間のほうが短気をおこさず、繰り返し教え、たくさん褒めることです。これは噛む行為だけではなくすべてのしつけに共通です。


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