MAGIC WORLD - MY DOG
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★ vol.1 ★ 運命の出会い



ミール・・・わたしの家に3歳でやってきた。
運命の糸に導かれたように我家の仔になった素晴らしいトライのシェルティーのミール。。。

私は彼が好きだ。愛情深く紳士的で、何より立場というものをわきまえている。素晴らしく長く厚い美しいコートは、アメリカにいる時のようにはもう戻らないのかもしれないけど、何より本物のあの子がわたしの手の中にいることだけでそれだけで幸せなのだ。初めて彼を見たとき、優しい顔の子だなぁと思った。
濛々の毛で覆われ、何より若く元気で、私たちが『おせんべは食べるのかな?アメリカじゃ食べないかな?』と冗談半分に差し出したおせんべいを、そぉっと受け取っておいしそうに食べた。


その時に、なんとなく、いつかこの子がわたしのもとに来る日がこないだろうかと言う気持ちが胸の中をよぎっていった。。。ミールの飼い主を探しているときいたのはまだ彼が3歳になったばかりのことだった。たまたまマリンの交配でお邪魔したときに体調が優れない状態(入院していて退院してきたばかり)だと聞いて急遽交配相手を変更した時である。。。そのときに生まれたのが後のレインとなる。本当はミールの子が欲しかったけど、もし万が一体調が優れないというのに無理をお願いしてミールが具合が悪くなってしまったら償えるはずもなく、いつかミールの子をと次期待をかけることにしたのだ。



ミールは一度状態が悪くなった後思うように回復せずに交配もあまり使わなくなっていた。世間話の中で「かわいがってくれる所に行ったほうがこの子は幸せだと思うのよ』というおばさんの言葉を聞いた。その時点では我家にはやんちゃなダッシュがいてようやく産まれたMARINの息子のシーマを出したばかりだったので我家にオスを置けないと考えていた。それにパパが絶対にいいっていうはずがない。。。普通の家で室内飼いで3頭以上犬がいるなんってうちの近辺じゃその当時じゃ珍しいことだった。


でもどうしても二度と会えなくなるのが嫌で必死に飼い主になってくれそうな人を探しまくった。しばらくしてミールなら欲しいという人が現れ紹介することになった。知り合いのうちの一人だったので年に一度くらいはミールと会えるんじゃないかっていう淡い期待を抱いてである。御迎えに行く日の当日・・・普通なら自分の車を出すのにその日だけは迎えに行く飼い主候補の人同乗させてもらった。行く道筋で彼の家の犬達の話になり目が点になるような話を聴かされた・・・

ヒートの子がいるときに仕事から帰ってきたら雄同士がサークルを乗り越えて大喧嘩をしていて1頭死んでいた…え???そんな人だったの?

不安がどんどん膨らんでくるのが気持ちの悪いくらいわかる・・・御迎えに行くといつもどおりににこやかに出迎えてもらいミールの話をたくさん聞かせてもらっているうちにそんなにシェルティーが好きでショーもやりたいのならまだ現役で遊べる子がいるけれどその子も一緒にどう?と聞いている。私はあの話を聞いたショックと部外者だったので黙ってお茶をすすっていた。



考えるふうもなく犬を見せてもらうとそっちの子に夢中になっているのがよくわかる。結局2頭連れて帰ることで話が決まり血統証やらを一緒にいただいて帰路に付いた。帰る道筋は現役で走れる犬のことばかり興奮して話していて肝心のミールは興味を失っているように感じてしまった。
もう時期うちだというときになって、うんうんと彼に相槌を打っていたがミールと初めて逢った時にいつか自分の元に来てくれる子じゃないかって感じたという話を持ち出し、渋る彼を説得して遂に我家についた。もう無理やりみたいなものだ。


気が変らないうちにとか言いながら、速攻でミールをバリケンから下ろし、挨拶もそこそこに我家に連れ帰ったのである。迎えに出た息子たちは奇声を上げて『どうしたの?どうしたの?』と大喜びである。幸いなことにまだパパは帰ってきていなくてこの説明をどう付けようかと頭をフル回転させた。
帰ってきたパパの反応はさすがに悪かった。
でも車中で聞いた話を言い出すわけにも行かずに『一生のお願い!』と泣き付くようにして許可を得ることに成功したのだ。そんなことでミールは確かにわたしの犬になった。



彼は穏やかで本当に紳士だと思う。最初我が家に来る時に、室内で飼われてなかったから、大変なことになっちゃうわよとたしなめられたことがあった。いやいや大変なことなど何もなかった。たった一度だけ、部屋の中にかけしょんをしようとした瞬間に『いけないミール!』と言っただけでその後、彼はかけしょんはしない。若く元気なダッシュよりも明らかに力は上のくせに、立場をわきまえ、2番手に甘んじている。そしてとても仲良しなのだ。相性がいいのか一緒に遊んでくれる初めての大人のオスだからなのか、ダッシュはミールを好きになった。雄同士が同じ室内で、雌が一緒にいるにもかかわらずこうして仲良く暮らしていけることを教えてくれたのもミールだからこそだと思っている。





ミールはいつも私を見ている。そして声をかけられるのをとても喜ぶ。ブラシをする時、転がして遊ぶ時、彼は幸せだよと言う顔で微笑む。声帯が切られてしまっているから彼の本当の声は聞けない。警戒して鳴く時は『ピルルルル〜』という小鳥の声のようだし、ダッシュとともに遠吠えをしようとしても何も聞こえはしない。どこか痛くても、具合が悪くても、彼の顔色で判断するしか出来ない。


彼の健康診断ではこれと言ったものはまだでてこないが、今でも完全に万全の体調とは言いがたいミールではあるけれど、彼は彼なりに我が家での生活をエンジョイしているのだと思う。可愛がってるメグとチャーの耳をガムのように噛み噛みして、満足そうに幸せそうな顔をして優雅に横たわる彼の姿を見ていられることは私にとってこの上もない幸せなのだ。




DISCを見ると張り切るミール。わたしのハンドラーB級の試験の時には、初めてのShowリンクで何事もないかのように綺麗に決めて私を合格させてくれたミール。お散歩のことばが大好きなミール。ブラシが大好きなミール。広い場所で思いっきり長いコートをなびかせて走るミール。寝癖がついたミール。お茶目な目でわたしの顔を覗き込むミール気がつけば、もう彼は私との生活が一番長くなった。

アメリカで育った時間よりも、輸入されてからブリーダーさんの家にいた時間よりも、私との生活した時間のほうが長くなった。車が怖かったミール。自動販売機で驚いたミール。踏み切りが大嫌いなミール。
でもいつのまにかみんな克服したね。気がつけばもう君は7歳になった。まだまだこれからが楽しいんだ。たくさんたくさん一緒に楽しんでいこうね。君が元気でいられるうちに・・・・

ミール!おいで!!

2002write
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