★2★ 求めていた大きなシェルティー
レインがなぜ我が家にとってパーフェクトなシェルティーなのかというとそれは初代のマリンを探し出したころにさかのぼる。
マリンによって知ったドッグショーの世界、つまり純血種には基準がありシェルティーとはこうあるものだということをまったく知らないまま我が家の娘探しを始めたわたしたちだった。飼いたい犬種が決まればあちらこちらで見かけるどう犬種に目を奪われる。シェルティーという犬種には、いろいろ大きさがあってよく見かける中でもコリーほど大きくないけれど、そこそこ大き目のシェルティーが欲しいと思っていた。
私たち夫婦は猫も好きだから、小さな犬を買うのなら猫のほうがいいという考え方だったのだ。つまり犬は犬らしく?大きいのが犬らしいのかと聞かれれば今はそうじゃないと答えられるけれど、その当時は小型の愛玩犬は犬じゃない!位に考えていた。それになんと言っても最初はコリーが欲しかったくらい大きな犬が好きだったのだ。
そんな具合だから、シェルティーは大きい子が良いよねといっていたわけだ。でも実際にはショータイプの標準の大きさだったマリンと一回り小さめなキャンディーだった。それはそれで大人になったときには自分的には小さいなぁと思いつつ関わった犬関係の人の話を聞けば聞くほどその当時はこれが本物なのよ!というくらいに考えていた。
それでも、キャンディーを連れ立っての散歩の途中にこの子が大きかったら素晴らしいガードドッグになるのにナと体の小さいことを恨めしく感じたときがあった。大きなシェルティーも良いよねと思い出すようになったのはマリキャンを引き連れた散歩のときに、高校生のけんかを止めに入って逆に脅かされ、かなりびびった事があったり、知らないおじさんに野放しで歩いていると難癖をつけられて蹴られそうになったりした事件の後からだった。
レインが生まれたとき、はっきり言って性別と毛色だけで残すんだ!と決めた。今のように大人になるときに大きさはどうかなとか、骨格構成は正しいだろうかとか、血をつなげても大丈夫な子犬だろうかとか、重要であるはずのポイントなんか知る由もなかったころだ。お婿さんはチャンピオンなんだもん、生まれてくる子はみんなショーに出れるような犬に決まっている・・・それが私たちが信じていた繁殖だった。今では単純すぎて泣きそうになる(笑)
実際はそんな簡単なもんじゃないけれど(笑)もうず〜っと前の話です。(^^ゞ
見事に綺麗なブルーマールとして生まれてきたレインはこの世に出て来たとたんに我が家の子と決まった。骨格構成は素晴らしく綺麗で、頑丈な体はまるでオス犬のようだった。むくむくと・・・あれよあれよというまにすくすくと育って、マリンの親元に見せに行ったらあまりのでかさに驚かれた。台メスには良いかもねという慰めの言葉はその当時の私たちには慰めとは聞こえずに良い犬なのだという確信をつける重要な言葉だった。社交辞令だったのかと知るのはずいぶん先のことである(笑)
一生懸命マナーを入れてドッグショーに出そうか悩んだ時点でマリンを引いてくれていた当時ハンドラーだった先生に見せてみると、【う〜ん】と腕組みをしながら「小さいうちならかなり遊べると思うよ、ベビー・パピーで楽しめるね」と言ううれしいお言葉が。。。
今になって思えば、いくら構成が良くても大きすぎるシェルティーじゃどうにもならないよというのが本当だったんじゃないかって思う。それくらいドッグショーの世界ではサイズは重要視されているものなのだ。確かにレインはショーで初出陳でもクィーンになるような犬だった。でも愛ちゃんが亡くなって蘭とノンを迎えノンが怪我をして看病に明け暮れる毎日の中であっという間にショーに出せるサイズを越えてしまった。まだ1歳にもならないうちにだ。。。
ドッグショーが目的ではない我が家は、レインが大きく育ってしまっても別段なんとも思わなかった。ダッシュは40センチだったから基準に入ったけれどドッグショーよりももっと違うことをしたくてやめちゃっていたし、42センチになったレインもそっちにいけばいいよねぇ〜とお気楽に考えていた。体も大きいし、フリスビーなんかばっちりでしょ!ってな感じで。。。。
でも実際は子犬のころからそうした目的意識が無いままだったレインとのフリスビーは教える作業に大きな宿題を出される羽目になってしまった。オス犬以上に体力があり、類稀なる素晴らしい構成のおかげで人の頭ほどの高さを何なく飛ぶレインは実はフリスビーをキャッチしない犬だったのだ。。。(苦笑)
うそでしょ???本当なんです・・・次はレインのフリスビードッグになるまでの奮戦記に続く。