子犬が来日をわくわくしながらお待ちくださっている新しい飼い主さんたちに、MAGICから、子犬を迎えてからの1週間だけは、こんなことを注意してくださいと言うアドバイスです。
私が育てた子犬は、たくさんの大人の犬(シェルティーとダックス、ポメラニアン)とともに一緒に生活し、人が常時いる部屋で少しづつ大きくなってきます。お迎えに来られるだいぶ前に内覧会で仔犬を見に来られた時とはかなり違う状況に仔犬達はいるでしょう。
小さい赤ちゃんの時期のようにいつもサークルの中にいるわけではありません。ほとんど起きている時間(まだ極わずかですが)リビング(というほどの場所ではありませんが)で大人の犬たちと一緒にいる状況になっているはずです。仔犬の成長の段階で少しづつ社会化させ、人が好きな、他の大人の犬たちに教育され、犬としての勉強をしながら育ってくる子供達です。
子犬にとって新しいおうちは、場所の匂いも、置いてある家具の位置や、敷いてある敷物も、周りにいる人間たちも、すべてがみな初めて出会うものです。特に人は生まれてからずっと接触してきた私たち家族とは異なる人であることを子犬は気がつきます。それは体温やにおいや態度からでしょう。
子犬は安全な相手でないと自分を開きません。お迎えに来た時に、私たちが子犬との間でできるようなことはすぐにしないほうが賢明です。子犬が来たら絶対に捕まえずに子犬のほうから近寄ってくるのを待ってあげてください。においをかぎ、体を触って、危険ではない相手だと気がつけばそのあとは我が家にいて私たちに対して表現した態度と同じことをするようになります。
しかし、可愛いあまりに近寄ってきたからと捕まえて抱き上げてしまうと子犬は自由を拘束されたと思い近寄らなくなってしまいます。ほんの一時期(数日から1週間)のことなので、ちょっとだけ抱っこしたいのを我慢してお部屋の中にいるときは子犬のほうから近寄ってきたくなるように、おもちゃなどで誘ったり優しい声をかけたりして自発的によってくるようにさせる努力をお願いします。子犬のほうから飼い主さんに触れてくるようなら抱き上げてもかまいません。それまではちょっとの辛抱です(笑)
また、我が家ではほぼおトイレも出来るようになっていますが、環境が変わる事(場所が同じではないこと)によって新しい場所は教えていかなければならないことはご了承ください。トイレシーツの感触は覚えていますが、トイレの場所ですら何回もここなのだという認識の繰り返しがなければ覚えることができない場合もあります。
寝て起きてすぐと、食べてからと、遊んでいる途中と、日に数回決めたトイレの場所に誘導し、(または出れないように囲ったトイレの中に)タイミングよくできた時だけ大いに褒め(体は触らずに声だけで)他の場所でしくじってしまったことについては目をつぶって騒がずに粛々と片づけていればほとんどの子は1週間近くで8割から9割トイレを認識できるようになります。
子犬が来たらこの手間をかけなければならないことを思い出して下さい。
又大勢の仲間とママやパパ、兄弟達と一緒に生活してきた仔犬達が、新しい環境で一匹になって全てが見知らぬ人や場所に寂しくて泣いてしまう事もあるかもしれません。
まだまだ小さな赤ちゃんです。連れて行かれる時期には人間でいえばまだ2歳くらいなのです。
寂しがって泣くようでしたらどうか抱いてやって安心させてあげてください。抱き癖なんかは決してつきません。それよりも寂しい時にいつも自分を慰めてくれる優しい人がいるのだと子犬は安心するようになります。
仔犬は起きている時に元気で良く動くのでどうしてももっと成長している年齢だと思いがちです。
小さな赤ちゃんだという事だけは決して忘れないで下さい。そうすればきっとどんな事もうまく行くはずです。タイミングと私からのアドバイスが上手く通じればきっとどんな事も上手にできるようになると思います。
三つ子の魂100までと言うことわざがありますが、仔犬は7週齢(生後56日)から13週齢(生後90日)が一番大切な時期です。恐怖感を味あわせずにおおらかないい子を作れるかどうかはこの時期に掛かっています。
ちょうど予防注射の時期も重なり仔犬たちには新しい家に行く時期にもなり、
まさに青天の霹靂とも言うべき大変化を受ける時期なのです。
本来ならブリーダーの元で完全に教育してからお渡しするべきなのだと思っていますが、
日本の風潮として、
3ヶ月を越えて仔犬を迎えることは実際にはかなり少ないでしょう。
一番可愛い盛りは、この時期60日前後に集中しています。
可愛い盛りは手がかかる時期であり、
手をかけた分だけ自分の犬になった満足感は
非常に充実したものだと思います。
飼い主さんの頑張りどころはこのホンの何週かの間だと思います。
どんな事でも力になりますので、
わからないこと、困ったこと、遠慮せずに聞いてください。
思ったように行かないとき、気になる事があったとき、
どんな小さなことでもいつでも電話してきてくださいね。
具合が悪そうというときは夜中でも構わないですよ。
早ければ早いほどオオゴトにはならずに解決できるものなのです。
大丈夫です。任せてください!(笑)