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★9★ がんばれキャンディー・・・
フェノバールを通常量の四分の一に押さえ、しばらくの間発作らしい発作も起きずにわたしは義母の入院生活のサポートを行う事ができた。不思議なことに義母が具合が悪くて入院退院の繰り返しをし、心臓に負担が大きくなってもう危ないとい大騒ぎになった時、キャンディーが発作が起きたらどうしようと不安に駆られたときには元気いっぱいでいてくれた。 義母の状態が落ち着いて私が家にいる時間が長く取れるようになるとキャンディーの発作はたびたび起きるようになっていった。どうしてやることも出来ない彼女の痙攣の発作は私にとって恐怖の時間にしかならなかった。最初のうちこそダイアップ等で止められた発作は次第に頻度が多くなり、痙攣の状態自体がひどくなっていくのがわかるようになる。 重責になったら脳へのダメージが大きいから命の危険が高くなると再三いわれ続けた言葉が、あの子を襲う痙攣発作のたびに呪文のように頭の中を駆け巡っていく。キャンディーの見ているところでは絶対に泣かないんだと思っていても、悲しくて辛くていつもボロボロと大泣きしながら彼女の体を抱き痙攣によって体を怪我しないように抑えている日が多くなっていった。 義母とキャンディーはお互いの運命を知っているように、家族が立てなくならないように配慮しているのではないかと思うほど交互に具合が悪くなっていった。 義母は血液が造れなくなる病気だったが最初は赤血球が、次には白血球が、最後には血小板が造れなくなっていった。 次第に家にいられる時間よりも病院にいる時間が長くなっていく。退院したとおもうと何日も持たずに入院し、ついには昨日退院してきたのに次の日には又入院するというところまで来てしまった。 2002年の7月は私にとって不幸な月だった。ようやく危篤状態から脱した義母が血小板の輸血で状態を安定したら、チビタが天に召された。実家の父が入院したり、七瀬が階段から落ちてしまって入院騒ぎになったり・・・義母が入院したぶんもう家には戻れないかもしれないとわかった時期に、病院で楽な状態でいられる義母と反してキャンディーは大きな発作を起こしどんどん状態が悪くなっていった。 群発発作といわれる発作になり、今までのように簡単に発作を止められなくなってしまう。この時期までキャンディーの発作が何から来るのか確定診断をしていなかったせいでずいぶんとてんかん様発作についてネットや本で調べてみる。 でも発作自体はてんかん様発作に等しくても大本の原因が脳腫瘍に類似してるという事がわかってきた頃だ。 獣医さんにそのことを言うと臨床からいえばソウだと思いますよという返事が返ってきた。年齢的に通常よく言われるてんかんとはまったく違うし、薬への反応がひどく悪いことや、水頭症のような病気ともキャンディーの症状は違っているのでたぶんソウだと思いますという返事だった。 犬に脳腫瘍・・・いくら犬が人の病気とほとんど同じようになる事があると知っていても何で脳腫瘍。。。 手術が可能なのか聞いてみたが、犬の場合には人と違い答えを返せないコミュニュケーションの状況(言葉が通じない)だから術後の反応を確かめられない上に成功の確率も少なく場所によってはそれはそれは難しいといわれる。大学病院でもどこまでやれるかはまだまだ疑問が残る状態なのだろう・・・関西では脳腫瘍の手術が行われているといった情報もヒットしたが場所の特定が簡単だったことや若く元気な犬であった事が幸いしていると言った状況でキャンディーに成功の文字が当てはまるような光は何一つ見えてこなかった。 余脈になってしまうキャンディーに与えてきたフェノバールが問題のようだと量を減らし、その分発作を抑える為に臭化カリウムを入れていく。貧血が起こり、余脈になり、血液がドロドロしてしまって脱水状態もなかなか改善できない日が続く中日に3回起きた発作を大きくしないで2回で抑えられたことくらいを喜びとする日々が続いていく。甲状腺の薬も結果として必要がなく、入れる分だけ心臓に負担が来ている事がわかり投薬を中止してみる。 薬による体への負担がなくなったせいか、食欲がなかったキャンディーが少しづつ食べられるようになり元気を取り戻し始めた。喜んだのもつかの間で臭化カリウムが合わないのか次の日には又発作が大きくなってしまいもとの状態に戻す。 キャンディーの発作を止められるのは『ダイアップ』しかないように思う。又ご飯を沢山食べるようになったことで余計に発作も起こっているようだし辛い時間が続いていく。どちらを選ぶべきなのか・・・食べさせるべきか発作を起こさないようにセーブするべきか選択は難しい。 発作の状況はどんどんひどくなり、 私の心の中に『もう眠らせてやった方がキャンディーが辛くないはず・・・』 という思いがよぎり始める。 それはあの愛らしいキャンディーが 鬼のような形相になりながら痙攣の発作が止まらず、 鼻や口や陰部から緑色の嫌な液体まで流れ出し、 体温が異常にあがったまま下がっていかなくなってしまったからだ。 それでも発作さえ止まれば いつもの優しい顔のキャンディーに戻れた時間があって 決断には至れなかった。 1週間くらいの間そんな毎日を繰り返した。 どうしても止められない発作には 麻酔薬を打って止めるようになった。 血管がボロボロになり始め、 ついには麻酔がもれてしまって キャンディーの腕の肉の一部分が壊死してしまうこともあった。 そこまでしても発作が止まらなくなり・・・・ そして遂に7月27日の日に ダイアップを二つ使っても麻酔を入れてもとめられない大発作に見舞われた。 朝早く病院の前に車を止めて、 痙攣を続けるキャンディーを抱きながら『先生、早く着て』と泣き喚いていた・・・
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