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2009.05.01 Friday

ドッグスポーツと犬

犬を飼ったら、言うことを聞く犬に育てて、今流行りのドッグスポーツなるものにチャレンジしたいなと考える人も多いかと思います。

犬は基本的に遊ぶことが大好きな生き物で、年をとっても子犬のようにじゃれたりするものです。ですから、ドッグスポーツが犬にとって楽しいものであれば、人間がやめさせようとしてもまだやりたいと行動するのが常です。

犬がどんな行動を求められているのかを理解するにはまずは楽しいことが先決になります。この基本を怠ると、犬自身が楽しまないドッグスポーツをすることになります。実際こうした犬はとても多いものです。

楽しいはずのドッグスポーツが犬にとって楽しくないものになってしまうのはなぜか?それはたぶん飼い主側が行動の強制をしてしまうことに原因があるのではないかと思います。与えられたスポーツ事体楽しくなっている犬には問題のないことでも、その域に達していない犬にとって強要は理解できない物の一つでしょう。

教え始めの犬はたどたどしく行動を覚え、飼い主もまた新しいことができる喜びで手放しで犬を褒めることができます。しかしある一定の行動が可能になった途端、犬に対して急に厳しくなってしまうのではないかと思います。

ドッグスポーツを学ぼうとするといろいろと制約があり、こうするべきと言われるようなことに遭遇するでしょう。それが犬にとって的があっているかどうかはやってみた後でわかるものです。答えが正解であれば犬の行動は飛躍的に伸び、飼い主が望んだような結果が付いてきます。しかし不正解であった時、犬は望むような結果を出せません。

私たち飼い主側は人間であり犬ではないので、その理解度や理解するための背景を想像するにとどまり、完璧に把握することはできません。犬たちはどんな状況でもドッグスポーツを遊びの一つであると認識しているので、楽しければ続け、楽しくなければやめてしまうのです。

犬同士の遊びの中にもこうした行動は良く見られており、いくら仲間が一緒に遊ぼうと誘っても、自分の意思に反する行動をたびたび繰り返す仲間との遊びは避けるのが犬です。もしあなたが犬とドッグスポーツを楽しみたいと考えているのなら、まずは犬の行動をよく観察し、ドッグスポーツの練習と称して行っている行動を犬が望んでいるかを確認しましょう。

そしてある一定の行動ができるようになった犬にその犬が望む行動を追加していきます。いくつか臨むべき行動を追加し、その結果に大きな飛躍があった場合にのみ、飼い主側の要求するべき行動を一つだけ追加します。犬が望む行動は褒める必要がなく上手にこなすので、望んでいない飼い主側の要求のみに過大な評価を与えます。

犬は単純な生き物なので自発的行動でないものに関して、褒美があるとその行動を順化していくので、自発的行動と同様にこなせるようになったらOKとします。この単純な作業の繰り返しで、犬の行動パターンは広くなっていきます。教える作業のときは犬に対してあれもこれもと過大な要求をしないことが得策です。

彼らはいつでも3歳児程度であることを忘れなければ穏やかに楽しませることを第一としてトレーニングもできるのではないでしょうか。
どんな競技にしても、犬自身が競技を楽しんでいれば勝手な行動もしなくなり飼い主からの指示を喜びに変えてくれるのです。
犬はドッグスポーツが飼い主とともにする遊びなのだということを知っているので飼い主だけが先走りしてしまうと混乱する生き物です。

ともに楽しむというスタンスは、犬を助けてあげるだけではなく、犬にも助けられて同等の立場になるということなので、遊びの基本的なルールといえるでしょう。犬はルールにうるさい生き物ですから人がこれを守れば楽しいドッグスポーツはすぐそこにあるのです。

2009.04.25 Saturday

犬の立場で

キャッチボールやフリスビーを教えるときには、取りやすく投げる事が大切な事です。でもこれと同じくらい大切な事があります。それは、『コマンド』という言葉による行動を教える事です。そしてもう一つ。犬自身にドッグスポーツを楽しませることです。

簡単な事ですが、実際やってみると結構コマンドで動くようにできない人が多いのです。訓練には、言葉による物と、動作による物と、2つの方法がありますが、普通の生活では言葉で犬を制御できた方がとても便利だと思います。犬の気持ちが別の所にあっても、多少大きな声を出せば彼らに届くからです。そして犬の聴覚は人間よりも遥かに優れていますので、必要以上に大声を出さなくてもすみます。


勿論聴覚障害を持つ犬には、動作(人間の手話のように)による訓練が最適です。また、遠隔操作などの高度訓練を行なう場合は当然動作の『コマンド』が必要となります。何百メートルも離れた犬に大声て指示を出すよりも彼らに判る動作で意志を伝える方が良い結果が出るのです。しかし、訓練の試験などに行くと、両方使うと減点されてしまいますが、やっているうちにどちらの方法でも犬は動くようになりますから、人間が両方使わない努力ををすれば良いと思います。(結構これが難しいんですけどね。)教えるときは、手まね足まねで、言葉と一緒に教えていくと早く覚えてくれます。小さな子供に何か教えるのと似ています。

言葉で教えると便利なのは、何頭かいるときに、名前で、誰に出された命令なのかを聞き分ける事もできるようになるということです。最初からは無理ですけどね(笑)ゆっくり確実に1頭づつ作りましょう。いっぺんに2頭教えるのはとても大変で、非常に困難です。

キャッチボールやフリスビーでのとき、取ってくれても持ってきてくれなかったり、逃げていってしまうと良く聞きます。また、すぐに飽きてしまうという話もありますね。ではどうして持ってこなかったり、逃げてしまったり飽きてしまうのでしょうか?

本来、犬はボールやDISCをあなたに取られたくないのです。獲物を横取りされてしまうことと同じだからです。多くの飼い主は犬を遊んであげるときに自分が楽しくて遊んであげるので、犬の喜びにつながるように道具を使うことが少ないものです。

犬は捕らえた獲物をあなたに渡したほうがすぐにまた遊びの続きがあると覚えてしまえばこうした問題に突き当たりませんが、あなたに取られてしまうとすぐに遊べなくなるいう事を良く知っているんです。それは飼い主が遊び道具を使って犬をからかいフェイントをかけすぎることに始まります。


またほかには、しつけの本などに、犬が自分の方が強いと思い込むから、遊んでも絶対に犬に負けてはいけないとか、止めるときは人間が遊び道具を取り上げてやめましょうって書いてありますよね。この方法も確かに犬種にによってはメリットがあるのかもしれません。ですが・・・問題行動に発展している場合には効果のある方法論も、飼い主と共に遊ぶという姿勢をつくるためには真逆の方法論となってしまうのです。もともと問題行動に発展している場合には通常の飼い主の生活の中での対応にまず問題があるために引き出されてしまうことが多く、遊び道具を使う使わないの前の問題のことのほうがずっと多いのですから。

つまり、やり方を間違えてしまえば一緒に遊ぶ事の楽しさを、半減させてしまう事にもなりかねません。
まずは楽しく遊ぶ。これが第一の基本です。飼い主とともに遊ぶ事が一番大好きなった子はすばらしいパートナードッグになるでしょう!

沢山遊んで、犬の期待通りに道具を使い、いっぱい負けてあげて【僕・私ってすごいだろう!】と思わせることは飼い主への信頼をつけるために必要である部分が大きいのです。

犬は幼い子供と同じなので、元気よく遊んでいてもすぐにやめてしまうようだったら内容に問題があると考えるべきです。人と同じで本当に楽しいことは飼い主際度がやめてほしいといってもやめないよ〜と言うものです。特にドッグスポーツのようなものは犬自身が楽しければよ疲れ果てるまで動き続けます。子犬が相手でも彼らが本気で遊ぶときには人のほうが先に疲れてしまうことのほうが多いです。

飼い主は犬が教えている作業を楽しみとしているかどうかを認識することが最も重要で、動くから楽しんでいるなどと勘違いをしないことです。
犬は捕食動物なので目の前に動く物体があればよほど興味が無かったり、痛い思いをした経験などでイメージが悪かったりしない限り、本能的な勢いで動くものです。

またシェルティーは非常に感性豊かな犬種で、主人の命令には従順に従う面が強いので特に飼い主は犬自身が楽しんでいると錯覚しトレーニングの強要をすることが多いので気をつけましょう。
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