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お散歩に行くといろんな犬と出会う。いろんな相談を受けることも多い。大変だなぁと思う反面、一言二言で済むようなことはちょっとだけアドバイスするんだけど、なかなかうまく通じて行かずにかえってやきもきしてしまったり。状況が良くなるまで付き合うほど暇じゃないからスルーすることのほうが多いんだけど。。。

今日も、遠くのほうに小さな犬を発見。飼い主を引きずって我先にと突進モード。こちらの連れはプラスとサンダー。まぁ良いか、プラスの勉強にもなるからなとあえて逃げずに待ち構えてみた。

小さな犬がドドド~っと前足を宙に浮かせながら走り、飼い主が付いてこないためにリードが張ってグエッとなって停止。飼い主が追いつくと今度は引っ張っても動かず押し問答。飼い主が呆れたころにまたいきなり暴走、この繰り返しでついにわが愛犬の前に到着。黙ってその様子を見ていると犬の要求どおりに近づいてくる。。。うちのが噛む犬だったらヤバいのになと思いつつ、ぐいぐい近づき無作法に匂いを嗅ごうとする小型犬・・・。フレンドリーと言えばフレンドリーだけど、たぶんその勢いじゃ相手によっては揉め事になるか近づく前に吠えられるか、さっさと逃げられるかだよなと観察。

ぐいぐい来る犬に対して「どうすればいい?」と私を見上げるサンダー、「なんだこいつは!!!」と毛が逆立つプラス。

「じっとね」と言葉をかけてうちの犬には相手につられないようにしてもらう。さすがにプラスは尻尾が上がる。ここが我慢なんだよ、サンダーを見習ってくれと思いながら相手の状態に一言。

「あのね、犬のリード緩めてあげてください、そうじゃないと正しく挨拶できないですよ」

「あ…緩めればいいんですね!」

言葉とは裏腹にリードを手にまきつけた。。。張ってるリードが短くなって犬が動けないので危険な状況に…(T_T)

あ・・・通じないんだ…。こりゃ、退散しましょう…。

にこやかに?いやちょっとひきつった笑顔で「また今度ね」と言い捨ててそそくさと狂喜乱舞する小型犬を無視して通り過ぎた。不親切だったかなと思ったけれど、毎回毎回見知らぬ人に頼まれてもいないのに注意して教えていたら変な人だと思われかねないし、いちゃもんつけられたと思われたら嫌だしな、気が小っちゃい(?)私は身が持たない。。。これって長い年月かかって学習したわたしの結論だ。

サモエドみたいな尻尾を下げさせた後、我慢したプラスを大いに褒めて良い気持ちにさせて家路につく。散歩のチームを変えて小型犬組でもう一回り。

あ・・・まだいた。今度は姿を見ただけでギャンギャン吠えてくる。小型犬が苦手なのか?せっかくの散歩なのに結局抱き上げてそのまま歩いていくけれど、抱っこしているのに別の遠くを歩く犬を見てはまた鳴いていた。

さっきは犬も有効モードだったから飼い主さんはそれなりに嬉しかったんだろうな、この犬たちならお友達になれそうって思ったんだろうな、なんか付き合ってあげなくて悪かったかなって思ってしまった。犬には有効な経験が必要だ。正しく犬同士のあいさつをする経験が繰り返されれば自ずの態度にも変化が起きる。飼い主自身も間違った近寄り方などを治せれば格段と状況は良くなる。それには協力者が必要だ。

 

 

困ったなと思う行動をする犬であっても飼い主にとっては可愛い愛犬のはずだ。そして本当は困ったことをしない良い子であったならもっともっと可愛くて誇らしい。

家庭犬(通常、人に変われるほとんどの犬たち)に求められていることは愛らしい存在であることは当たり前だけれど、まずは飼い主自身が連れ歩くことで恥ずかしくなってしまったり、謝らなくてはならなかったり、犬自身を叱らなくてはならない状況にならないことではないかって思う。パーフェクトにはほど遠くても胸を張って一緒に歩ける犬であることは最高の飼い主へのご褒美だろう。

良い家庭犬にしたいと誰もが願っているのだろうに、成犬になるまでの大切な時間はすぐに過ぎてしまう。その短い時間に犬に教えるべき大切なことはそんなに多くはない。多いのは飼い主が犬とはどんな動物であるのか、どんな解釈をする生き物なのか、自分の愛犬はどんな性格でどんな性質を持っているのか、どんなアプローチが有効なのかを学ぶことのほうだろうと思う。

これを正しく伝えられるのは本当はブリーダーしかいないだろうと思う。生れ落ちて飼い主になる人に渡すまでのおおよそ2か月から3か月の間手塩にかけて育てたブリーダーなら子犬1頭1頭の違いとその子犬に対する有効は手段を必ず知っているのだから。

もっとも今の日本ではブリーダーを名乗っていても生まれてきた子犬がどんな子犬だったのかをすべて覚えている人は本当に少ない。そして飼い主もブリーダーは産ませただけの人と言う解釈だったり、愛犬が生まれ・育てれられたところを知らずに飼育することのほうが圧倒的に多い。難しいなと思う。

でも道は閉ざされてはいない。犬は良き理解者のもとでなら十分良い犬に育つ。飼い主が犬にとって良き理解者になることを望み、そうなるための練習を繰り返し実行していければ犬は必ず答えてくれる。飼い犬に何を求めて育てるかは飼い主次第だ。子供は親の鏡と言われることと同じく、飼い犬もまた飼い主の鏡なのだから。

※ 写真は本日の息子と4頭(ピーター・ロック・右京・マルス)チーム散歩と遭遇したので載せてみました(^^ゞ

スマホなのでブレブレです。

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コメント

  1. ルーナ より:

    お恥ずかしい限りですが、記事と同じようにわんこを見るとおしゃべりになるルーナです(汗)
    恐怖からの吠えではなく興奮からで実際にあいさつするときちんとあいさつして、遊びに誘うしぐさをします。
    現在おしゃべりと直すべくお勉強中です。

    • MAGIC より:

      犬同士の遊びはとても大切です。犬は遊びの中からほとんどの事を学びますから…。

      問題が起きない関係を築ける犬と飼い主の協力があると早く結果が出ると思います。

      また、犬のオンとオフは犬自身ではなく飼い主のほうがスイッチを持っていたほうがずっと楽です。

      コマンドやボディランゲージで状況を納められない場合には日々の暮らしの中に解決のヒントが隠されていると思いますから頑張って探してみてください。(^^ゞ