★お知らせ★
このブログは犬に関わる人たちへ【動物愛護法】と【ペット動物販売業者用説明マニュアル哺乳類版】からの抜粋と、【生き物を飼う事について】書きつづったコラムです。その時々に感じたこと、たくさんの愛犬家に気がついてほしいこと、知っておいてほしいことです。何か一つでもここをご覧になったあなたに役に立つことがあったら嬉しいです。総合サイトはMAGICWORLDです。こちらにもぜひお越しください。

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<繁殖制限に関する情報>
犬や猫等の家畜は、自由に繁殖できる状態である場合、あっという間に頭数が増えてしまいます。ブリーダーなどのように一定の販路がある場合を除き、生まれた動物それぞれに責任ある新しい飼い主を見つけることは困難であり、一方、次々と生まれる子を全て自分の手元で飼養するのは、物理的にも経済的にも無理な場合がほとんどです。
適切な飼養管理、健康管理ができず、劣悪多頭飼養者になってしまいかねません。もらい手がないからといって遺棄することは許されません。違反した場合は法律に基づき罰せられます。動物による近隣迷惑、危害、環境影響を防止するだけでなく、動物愛護の面からも不幸な命は増やさないようにすることが大切です。
動物の愛護上あるいは管理上の問題の多くが、飼い主の責任による適切な繁殖制限の実施により大きく改善されます。
このため、法に基づいて定められた「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」では、自らの責任において終生飼養または確実に譲渡が可能である場合を除いて、原則として不妊去勢等の繁殖制限措置をとるよう努めるべきとしています。
図表2:不妊、去勢手術のメリットとデメリット(犬の場合)◆表にできなかったので内容を転載しています。
メリット
【オス・メス】
・ 長生きする確率が高くなる
・ 雌雄一緒の飼養が可能になる
【オス】
・ 前立腺の病気、精巣や肛門周辺の腫瘍などの予防になる
・ 性的欲求によるストレスから解放される
・ 攻撃性が抑えられ、温和になる
・ 無駄吠えやマーキングが減り、落ち着く
【メス】
・ 望まない妊娠が避けられる
・ 子宮の病気や乳癌の予防に効果がある
・ 生理や発情時のわずらわしさとともに、発情のストレスもなくなる
デメリット
【オス・メス】
・ 繁殖させたくなっても不可能
・ 栄養管理等によっては肥満になりがち
・ ホルモン欠乏症による皮膚病がおこる場合がある。ただし発症率はかなり低く、有効な治療法がある
※手術の方法としては、オスの睾丸摘出手術、メスの卵巣、子宮摘出手術が一般的です。
※手術をする時期はいつでも可能ですが、生後6〜8ヵ月頃の最初の発情前に行うのが効果的です。それ以降であってはなるべく早く手術を実施すべきです。
※不妊、去勢手術に対して「かわいそう」という声もありますが、多くのメリットがあり、人と動物の共生の上からも必要です。
なお、不妊去勢の手術費に対する助成制度を持っている自治体もありますので、関係自治体における助成措置の有無について把握しておき、説明に加えることも重要です。
所有の明示
飼い主の責任の一つとして、飼っている動物の所有の明示があります。この所有の明示については、名札、脚環、マイクロチップ等の方法があり、このうち、マイクロチップについては、所有者を確認する新たな識別方法として生体内埋め込み方式の電子標識器具が開発されたもので、国内外で動物の個体識別のために導入されています。
マイクロチップは、皮下に埋め込むことから、名札や首輪のように外れたり、とれたりする心配がなく、平常時の逸走だけでなく、緊急災害時等の混乱状態で行方不明になった時でも発見が容易になります。
なお、犬の飼い主には、別途、狂犬病予防法に基づく登録、鑑札装着の義務があり、これを実施することは当然の義務です。
マ イ ク ロ チ ッ プ と は
マイクロチップ(MC)は、直径約2�弌瀋垢橘�12�个両�さな円筒形の電子標識器具です。ガラスのカプセルでできており、その中に集積回路(IC)、コンデンサー、アンテナの役割を果たすコイル等を収めてあり、ICチップとも呼ばれています。
MCに標識されているデータは、リーダーという装置を使って読み取ります。電波を発するリーダーをMCに近づけると、MCがその電波に反応して電波を送り返し、これをリーダーが感知してデータを読み取るのです。MC自体は電源を必要としないため電池の交換等は不要で、一度動物の体内に注入すれば、一生交換する必要はありません。
MCは動物病院で獣医師に注入してもらいます。注入の方法は、一般的な皮下注射とほとんど変わりないため、動物には負担をかけません。
適正飼養を確保するために必要な情報
擬人化した飼養管理は愛情のはき違えであり、無知がなせるものといえます。
それぞれの動物種にはそれぞれの健康維持にふさわしい食物があり、本来の生態、生理に合った生活環境や、習性を十分に発揮できる居住空間が必要です。十分なスペースとストレスが蓄積しないように遊びや運動も必要ですし、安心して休める場所も必要です。
したがって、それぞれの動物種についてその生態、習性、生理を十分理解し、その動物に見合った適正な飼養保管に努めなければなりません。
具体的には、動物の特性に配慮した温度、湿度、照明、居住空間の材質や床敷等の環境作り等のほか、動物の逸走防止にも心がけなければなりません。
健康管理においては予防に心がけ、毎日の手入れや観察で動物の異常の早期発見に努め、必要に応じて獣医師の診察を受けます。動物の生活環境の衛生管理も大切です。
終生飼養を確保するために必要な情報
飼養途中で動物を手放す主な理由には次のようなものがあります。
(1) 転勤で転居先の住居では動物を飼養することが認められない
(2) 婚姻や就職
(3) 飼い主自身の病気
(4) 鳴き声や臭いに対する近隣からの苦情
(5) 動物の体毛、羽毛による飼い主や家族のアレルギー疾患
(6) 動物の治療費
この他、動物の成長に伴う変化や経費の増加、犬の場合には問題行動も高い比率を示しています。また最近では、高齢の飼い主の死亡や家族が妊娠、出産するからという理由も増えてきました
これらは動物を飼い始める前に予想できる部分が多くあります。
動物の成長に伴う必要な世話や健康管理、成長時の大きさや繁殖期の変化、老齢期の世話、寿命等と家族構成及び家族の年齢も合わせて考えることも大切です。10年、15年の間には家族構成が変わり、転勤、転居もあるかもしれません。
引越しが予定されている場合はそれが終わって新居が片付いてから飼養を考えるべきですし、転勤が多い職業の方は転勤が落ち着くまで我慢することも愛情です。
また近年、動物の寿命の延びと人間社会の高齢化ということも考慮すべきです。高齢の方が子犬や子猫から飼うには家族のバックアップがないと難しいと思われます。動物の寿命と飼いたい人の年齢を考えることも必要です。
動物購入者が種類や品種を選ぶために必要な情報
動物を飼い始める前に、飼い主は飼養目的と飼養環境条件を考えながら、動物の選択を行うこととなります。
その場合、動物の生態や習性、生理、飼養方法などの特性について十分理解するとともに、住宅環境や家族構成の変化など将来的な見通しも踏まえた上で、最後まで責任を持って飼う
(動物の特性に応じた飼養環境を動物が寿命を全うするまで用意し続ける)
ことができるかを考えることが求められています。
(1) 動物の特性
それぞれの動物種の生態、習性、生理、食性、適応環境、知能、運動能力、力の強さ、行動パターン、気質や性質
(成長に伴う変化、繁殖期の変化等も含む)、
成長時のサイズ、力量、性別、犬等の品種による気質や運動要求量の差、長毛、短毛による必要な手入れの差、寿命等々できるだけ多くの特性についての情報が必要です。
また、飼い主になる人との相性を見ることも大切です。
(2) 野生由来の動物飼養の特殊性
野生由来のペット動物は、長年、何世代にもわたって繁殖飼養がくり返されることにより、人と共に暮らすことに対する適応性を持つようになった動物(家畜)と異なり、人間社会で人と共に暮らすことに対する適応性は低いものです。
本来の野生における生態、生理を考え、その習性が十分発揮できるような環境条件を整備し、その中での適切な給餌、給水が必要です。また、幼獣の時は人に馴れたように思っても成長するにしたがって本来の野性が出て人馴れしない動物も多いのです。
さらに、世界には多くの人と動物の共通感染症がありますが、野生動物は、どのような病原体を持っているかわかりません。
さらに、遺棄等により野生化した動物が生物多様性への影響を起こしている例も全国各地で見られます。その他、譲渡も難しいなど、飼養を途中でやめることは簡単にはできないと考えるべきです。
このため、「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」では、野生動物を飼う前に慎重に判断するよう求めています。
これらのことを考えあわせるとほとんどの野生由来の動物は、ペットとして飼うのは容易でなく、リスクと大きな責任を伴うことを理解させるべきです。
また、飼うこと自体が動物の心身に多大なストレスを与えることを認識しておかなければなりません。
それでも家庭で飼養する場合には相当の知識、技術、設備、環境ならびに覚悟が必要であることを十分理解させるべきです。
(3) 飼養環境
�� 飼養空間
動物種によって、行動上必要な広さの空間は異なります。
�� 住宅環境
一戸建か集合住宅か、持ち家か賃貸か、ペット動物飼養可か不可か、家の広さ、自宅の周辺環境等諸条件を確認する必要があります。
最近ではペット動物飼養可能の集合住宅が増えてきてはいますが、まだ不可のところも多く、不可のマンションで飼養している犬や猫を処分するよう管理組合から勧告されたり、裁判になったりすることもありますので、飼養予定場所や住宅環境を確認することも飼養放棄を未然に防ぐためには大切です。
�� その他飼養目的、家族の同意等
その他下記の事項についても確認をする必要があります。
1)その動物を飼う目的、飼いたい理由
2)家族の同意
3)家族構成とそれぞれの年齢
4)家を留守にする時間
5)他に飼っている動物の有無、種類、年齢、性別
6)今までの飼養経験
動物を飼うにはその動物たちに適切な食物を与え、生活環境を整え、健康管理をし、また、家族全員で出かける時は誰かにその世話を頼まなければなりませんし、犬の場合はしつけもしなければなりません。
毎日8〜10時間、誰もいない家で子犬や子猫を飼うことは十分な世話ができませんし、また、散歩時のコントロールができない人が大型犬を飼うことは危険を伴います。
飼い主の責任
法律にも謳われたように動物は私たちと同じように命ある生きものです。飼い主は動物の生態、習性、生理を理解し、動物に合った適正な取り扱いを行うことが必要であり、それは人間社会に動物を引き入れ、飼養下に置いた人間がとるべき責任といえます。ただ「かわいい」、「好き」だけでは飼養はできません。
飼い主はその動物に関わる全てに責任があります。ここでいう飼い主の責任には「動物への責任」と「社会への責任」の2つがあります。
「動物への責任」とは共に暮らす動物の健康、安全の保持、終生飼養、適正な環境の確保などその動物の一生に対する責任です。
餌と水を与えているだけでは責任を果たしたことにはなりません。
その動物の生態、生理に合った、そしてその習性が十分に発揮できる環境を整えることを忘れてはなりません。
次に「社会への責任」とは、飼っている動物が人の生命、身体、財産へ害を及ぼすことを防ぐとともに、周辺への迷惑の防止、自然環境への影響防止の責任です。
このため、飼い主は、飼っている動物に対して人間社会で共に暮らす上での必要なしつけや訓練、繁殖制限等適切な管理を行うことが求められます。
「かわいがる」と「愛情」は異なります。一時の感情の発露ではなく、上記の責任の裏打ちがあってはじめて「愛情」といえるのです。
飼い主責任の遂行、モラルの向上、共生への配慮が社会に行き渡ってはじめて、動物が真の意味で社会に受け入れられるようになるのだと思います。
基本事項
動物を飼うにあたっては、まず飼おうとする動物について事前に十分調べ、適正に飼えるかどうかの判断も含めて必要な準備をすべきところです。
しかし、「今すぐに飼いたい」、「かわいい」、「珍しい」といった一時的な感情や衝動的な動機のみで、十分な知識のないまま安易に飼い始め、結果として、不適切な飼養や飼養放棄につながり、近隣とのトラブルや虐待、遺棄等の問題を引き起こす例が後を絶ちません。
さらに飼い主が飼いきれなくなる等の理由で、都道府県等が引き取らざるを得ない犬や猫の数は、近年減少しつつあるものの、全国で40万頭近くに及んでいます。
また、遺棄された動物が野生化し、在来の野生動物を捕食したり圧迫する等、自然環境保全上の問題も起きています。
このようなことから、平成11年12月に改正され、平成12年12月に施行された動物愛護管理法では、「動物が命あるものであること」と「人と動物の共生」が謳われ、動物の飼い主等の責任が強化されるとともに、動物販売業者については、動物の購入者に対し当該動物の適正な飼養保管の方法について、必要な説明を行い、理解させる責任が新たに課せられました。
動物は「命あるもの」であり特別なもの・・、特別な配慮が求められるもの・・として法的に位置づけ、動物の売買に当たっては、飼い主となる購入者はもちろんのこと、販売業者にも販売に当たっての特別な配慮を、その生命があるという特殊性を踏まえて、責務として求めているわけです。
購入者が、購入に先立って、当該動物の生態、生理(寿命を含む)、飼養方法等の動物の特性に関する十分な知識をもとに現状での飼養の可能性、さらには、住宅環境や家族構成の変化など、飼い主の将来的な生活設計を踏まえ、終生飼養ができるかどうか慎重に判断、選択するために必要となる情報の提供が求められています。
動物を購入するときの窓口である動物販売業者の説明、情報の提供がペット動物をめぐる多くの問題を未然に防止するための重要なポイントとなっているのです。