<< 犬の避妊・去勢について | main | 犬の行動修正のポイント >>

2009/03/06 Fri

ドッグランについて

都内にドッグランを作ってくださいと区議会議員を通してお話したのは、1993年の秋でした。。。
当初、ドッグランというもの自体区の会議で説明してもけんもほろろの状態にしかならないと『なかなか力になれなくて』と何度も謝られたものでした。。。


あきらめずに毎年毎年お願いし続けてきました。
これを書いているのは2000年です。。。
日本、特に都内にはまだ『ドッグラン』と言う犬をノーリードに出来る広場が非常に少ないです。
特に郊外には大きな公園などに設置されたり、ドッグパークのようなところやペンション等に付属施設として作られるようになりましたが、1頭当たり1000円ほどの使用料が多いようです。
5頭もいれば5000円。
そして車に乗って出かけていかなければ利用できません。
毎日のお散歩や訓練のために使いたい『公的な無料の施設』の『ドッグラン』は皆無に等しいのです。
区の公園などはリードをつけていても入ることが出来ないと言うのが現状なのに。。。


(2005年現在都内でも多くの公共のドッグランが開設されるようになりました。また私の住む杉並区でも草の根的な努力の甲斐あって近所の公園はリードつきの条件の元なら入れるようになり新しく出来た公園も同じようにリード付きでの入園が許可されるようになりました)

しかし安易に『ドッグラン』が『無料』で、『自由』に使えると今の段階ではきっと中で問題が発生してしまうでしょう。
これには犬を飼う人のモラルの問題と知識不足にも寄ると思います。
大型犬と小型犬は良く知った相手で無ければ簡単にはうまく遊べないでしょう。
怪我をする可能性すらあります。


糞尿の問題。。。
うんちは拾って片付けることも可能だと思いますが、おしっこはどうでしょうか?
『この場所で』とさせることが出来る人がどのくらい利用者の中にいるでしょうか?
『ドッグラン』の片隅に水の流せるコンクリート張りの仕切られた排水施設があり、そこで必ずおしっこやうんちを済ます習慣が出来れば問題はだいぶクリアされるはずです。

水道使用料くらいは払ったって撥は当たりません。(笑)


(現時点でのドッグランの状況は放せない犬を放せる場所という観念で連れてくる飼い主もいるし、井戸端会議に夢中で自分の犬が何をしているのかを見ていない飼い主もいます。
ですから中には自分の犬が糞をしたのもわからずそれを拾わない飼い主もいるようでドッグランの開設に関わったボランティアの人たちが処理をしているような状況も有ります。)


ノミやダニのような寄生虫、感染症の問題(予防注射)吠え声の問題しつけられた犬なのかどうか、必ず呼び戻しが聞くのか、けんかをしないか、他の人に噛み付いたり飛びついたりしないイヌなのかやヒート中(生理)の雌犬は連れてこないとかの暗黙の了解になるべき部分にも目をやらなければならないのです。

そのためには、試験的に行ってみる必要もあり、利用者の特定も最初は必要でしょう。
誰もが自由に使えるのが理想ですがそれには犬を飼う人たちのモラルの差がありすぎるからです。
犬を飼えば登録するのですからそれを利用しても良いはずです。
『ドッグラン』を利用する人だけは別に利用料を支払っておくなどとすればいいと思うのです。
病院にお見舞いなど行く時、必ず面会者のノートに記入して番号をもらっていくようにしたり、最初から登録制にしたり、方法は考えればきっと良いものがあるはずです。
現実にはこうしたことは討論される余地がないままに実質的に運営の運びとなっています。


ですから中にはトラブルも起こることがあるし、追い掛け回されたり、果ては抱え込まれたりと言う悪条件になることも否めません。
また、遊具等の持込ができない場所が多々あります。
ボールやフリスビーなどは犬同士の喧嘩の元になるからとの事ですが、物への欲性でよしとしている犬ばかりが多いためで本来の飼い主と犬との関係が成り立っていないからでしょう。


場所は、結構開いている土地はあるものです。
近隣の迷惑等を考えるなら、高速道路の下なんかは使えないのかしらと考えます。
フェンスで囲ってあり、自転車の駐輪場や駐車場に使用されているところもありますが、歩きながら見てみると開いているところが多いはずです。
上は車が通っていますから音も気にならないでしょう。


都内には大きな公園がたくさん点在しています。
都の公園もあれば区の公園もあります。
その中に囲まれたテニスコート2面くらいの広さでも良いから隔離できる広場があれば、犬の嫌いな人たちとのトラブルや、モラルの低い飼い主とのトラブルも避けられるようになるのにと思うのです。
野球場ほどの広さを犬の飼い主のためだけに開放しろと言うのではありません。
犬好きの人にも犬嫌いの人にも、おたがいの利便性のために、同じ公園を利用するならフェンスが必要だと思うのです。

(この点においては2005年現在、ドッグランが開設されたことは大いに進展があったと評価するべきだと思っています。)


トラブルが起きた後に開放されていた場所がつかえなくなることほど悲しいものはありません。
これからできるものなら、できるだけのことを考慮して慎重に開放への道を見つけるしかないのです。
社会的にも犬に対する関心度は高く、精神面でも非常に役立つ動物であることも証明されています。
最近では公団でさえ有料で犬を飼う事がOKになったところもあるのです。
時代は確実に変わってきているのですから。。。


犬の事に関して言えば、介助犬や聴導犬のように、盲導犬と同じワークドッグにもかかわらず盲導犬で無いと言う理由から同じ保護を受けられないと言う矛盾した状況の中で、一般の愛犬家たちの要望がどれほど国に届くのかはわかりませんが、何かの努力を続けていかなければ、未来は広がらないでしょう。早く『ドッグラン』ができて欲しいものです。

そのために、どんな人からも可愛がられる良い犬に育てる努力を怠らないように毎日を頑張っていくしかないのかもしれません。
いつか理想のドッグランができたとき、愛犬たちとともに一緒に遊びましょう。。。



2005年、犬たちの環境は徐々に良くなりつつあります。
空前のペットブームも重なり多くの愛犬家の努力の賜物と思っています。


しかし、我家は未だに貸切のドッグラン専門で後は時間帯を考えできるだけ他の犬がいない時間帯に公共のドッグランへの出没を心がけています。
なぜなら私たちは自分の愛犬とともに遊具を使ったり一緒に走り回ったりして遊びたいための場所としてドッグランが必要だからなのです。
愛犬と他の人の犬のあそぶのを見たいから利用しに行くのではないからです。

犬の教育としての訓練もしたいし、そのためにはリードを放さなければならないことが多々あります。
そういうことに利用できるドッグランは余りに犬の教育ができていない多くの飼い主と一緒にならざるを得ない部分が多く二の足を踏む状態が続きます。


ドッグランとは何ぞや。。。?難しいなと今は思っています。


犬と暮らすといっても多くの家庭では1頭の犬と暮らすことが多いのでしょう。だからこそ他の犬と遊ばせる場所と考えるなら今のドッグランは良いものなのかも知れません。
あとは飼い主次第と言う事になるのでしょうか。。。


2006年杉並区内にドッグランの設置がされたそうですがまだ行っていません(笑)