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2009/04/20 Mon

狼爪

シェルティーだけではありませんが犬には先祖からの遺伝として狼爪というものがついた状態で生まれてくることがあります。後ろ足に本来あるべき4本の指以外についている指のことです。



rousou_2.jpgrousou_3.jpgrousou_4.jpgこの指は、状態はさまざまで爪だけしかない場合や、お情けにちょこんと肉球だけがあるもの、しっかりとした一本の指になっているもの、2本一緒に生えているものとさまざまです。両足にある固体が多いですが、中には片足はごく小さいものしかなかったりすることもあります。この狼爪というものは犬種によっては使用しているということで(代表的なのはグレートピレニーズ)ついて言うことが犬種標準になっているものもあります。しかしシェルティーではついていないことになっています。

ブリードする人間がこうしたことを知っていればごく幼いうち(生後1週間くらい)に簡単に切除できるのですが、知らないでとらなければ引っ掛けて怪我をしたり、爪が伸びすぎていて食い込んだりします。当然ドッグショー等にも出しても重大な減点対象となります。大きくなってからの切除を考える場合によほどうまく手術してもらわないと神経も発達し痛みも大きいですし、何より麻酔が必須です。ましてや何かのトラブルで障害が残ってしまったら切除する意味が無いでしょう。

ですからついていた仔に関してはそのままで、気をつけてあげるほうがずっといいと思います。狼爪の切除はなれてくれば自分でもできますが、自分でできない場合には獣医さんに行けば簡単に切除してくれますから、子犬が生まれてもし狼爪があったら切除してあげることが必要な犬種もいます。。。


ちなみに前足の人でいえば親指に当たる部分を同じように狼爪と表現し切除する場合もあるようです。この指はどの犬にでも生まれもってあるもので、進化の過程で退化しつつあるものとは違います。何故切除するのかといえば前足がすっきり見えるから、また爪を切るのが楽だから。。。といった理由のようです。

私は犬たちの毎日の暮らしを見ているとこの親指にあたる部分は何かを押さえる時によく使っているので切除していません。ショーに使う犬は切除することが多いようです。うちではアメリカからやってきたミールが切除してありました。