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2009/03/06 Fri

レプトスピラ

レプトスピラという細菌の感染により、出血性の黄疸や、尿毒症を起こす感染症です。多くの哺乳類が感染し、勿論人間も感染する、人畜共通感染症です。

レプトスピラ菌はスピロヘータと呼ばれる種類の菌です。
感染しても明らかな症状を表さないまま自然治癒してしまう不顕性型と、出血型と黄疸型に区別されます。大部分は不顕型ですがイヌレプトスピラ菌が感染すると、出血型黄疸出血レプトスピラ菌が感染すると黄疸型になります。

人畜共通感染症なので、発病犬、保菌犬の取扱いには十分注意が必要ですし、この病気と確認されると、届出が義務付けられています


症状


イヌレプトスピラ菌に感染すると、腎炎を起こし、出血性の胃腸炎、潰瘍性の口内炎が起こります。
40度くらいの高熱が出て元気がなくなり、食欲もなくなります。
口の粘膜や、目が充血します。消化器の炎症により、嘔吐や血便が出ます。
腎臓や泌尿器が冒されると、おしっこが出なくなったり強い臭いの尿が出ます。
末期になると口内炎はひどくなり尿毒症を起こし脱水で死亡するか回復しても
慢性腎炎に移行することが多い物です。
肝臓が冒されると黄疸も起こります。

黄疸出血レプトスピラ菌に感染した場合は前者よりも症状が激しく起こります。
突然の高熱に始まり全く食欲もなくなり、全身が衰弱して体が震え嘔吐も起こります。
すぐに尿毒症の状態に陥り発病後2.3日で死亡する物もあります。
1週間以上生存できれば回復する場合もありますが、
この菌に感染すると約70%が黄疸を起こします。


原因


主要な細菌はイヌレプトスピラ菌と、黄疸出血レプトスピラ菌の2種類が主な物です。
この菌は保菌動物の尿中に排泄される物で、イヌ、人間、ネズミ、牛、豚などに感染します。
特にネズミは感染しても発病する事はまれなため、最大の感染媒体であり、感染源です。

イヌに感染する場合は、レプトスピラ菌を含んだ感染動物の尿を舐めたり、
汚染されている土やたまり水に触れる事でも感染してしまいます。
口の粘膜や皮膚の傷から感染します。
イヌ同士の場合は相手の匂いをかいだり舐めたりする事でも感染しますので特に雄がメスよりも感染率が高くなります。

診断


症状が特殊な為、獣医での診察で正確に診断のつく感染症です。
尿の中にある菌を確認し、血液の培養などで菌は確認されます。

治療


この菌を撲滅する為には、抗生物質ペニシリン、スレプトマイシンが有効です。
脱水症状の改善なども平行して行なわれます。
他の症状にはそれぞれ対処していきます。
症状の現れない感染犬にも菌が尿の中から出なくなるまで抗生物質を投与して行きます。

予防


ワクチンがあるので定期的に接種しておけば予防できますが持続性はあまりありません。【1年間抗体力価が持続しない】
調べたところレプトスピラワクチンを単体で接種する事も出来るそうなので、レプトスピラに感染する危険がある場所に犬を連れていく少し前の接種が望ましいでしょう。

※ またこのワクチンは混合ワクチンに含まれる他のものとは製法が違い、犬によってはひどいアレルギー反応を起こすことがあります。ワクチン効果も他の種類とは違い長く保たないといわれています。接種したあと、関節など、体の痛みを訴える場合もあります。
飼い主の判断で接種を決められるので、あえてレプトスピラが発症しているとの危険な情報がない限り、(人畜共通感染症なので発症したら獣医棟には連絡が入るうえに国はその情報を公開するため)我が家はこのワクチンを接種しません。

頻繁に感染する犬がいたら人への感染も起きてしまうはずです。どうしても感染の可能性の高い場所等へ連れて行く際には抗体の上がる日数を考えた上で接種することが望ましいでしょう。


日ごろの注意事項

特に散歩の際に、路上の水溜りや他の犬の尿を舐めたり踏んだりしないように気をつけましょう。

最近ねずみが大繁殖するようになりました。
一部地域では室内にまで出てくることがあるようです。

もし万が一ねずみが室内を歩いた形跡があったら、早々に退治し、きちんと消毒しましょう。

レプトスピラは人にも感染します。感染した場合には国への報告義務のある病気です。犬を飼う家庭で室内にネズミが出てこないように対策を立てることが先決ですが(笑)


レプトスピラについて詳しくはこちらのサイトも参考になります。
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