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2009/03/07 Sat

ドッグラン

ドッグランには自分(飼い主)と犬が遊ぶために行く場所だと考えています。ですから我が家の場合には、他の犬と交流させるために連れて行くことはありません。もともとうちにはほかの犬との交流が必要な環境ではないからもあります。


犬が群れ族であることは多くの飼い主が知っていますが、その群れへの解釈が正しくない人が多い気がします。犬が群れであることを認識しているのは相手が犬であることではなく、一緒に暮らしているということになっています。

ですから相手が犬でなくても人間を群れのリーダーと認識することもできるし、一緒に飼われている猫や小動物、大動物を含めて自分の群れと認識します。


これは実は犬だけに限ったものではなく、人間も同じくですし、サルやオオカミ、ライオン、象などでも確認されている習性です。幼いときに人に保護されて水牛の群れと一緒に育った象は水牛の群れを自分の群れと認識し自分よりずっと小さな水牛たちのリーダーとして行動しているという報告も上がっています。


inutama_3.jpgつまり犬たちは一緒に暮らしていない犬は、ほかの群れの犬になります。
子犬でもない限りあったその時から仲良く遊んだり相手を理解できたりするはずがないのです。何回も遭遇し相手を多少理解できる状況なら話は別です。
また犬としての接触の方法等をお互いが学んでいる場合なら問題は少ないはずです。犬同士のトラブルの大きな原因は犬としての接触のルール等を学ばずに育った場合に起きるものが多いものです。


野生では群れ族である動物たちはほかの群れに接触することをできるだけ避けて生きています。
群れ同士の接触はテリトリー争いが起きたり群れ自体の乗っ取りが起きたりする混乱のもとになる場合がほとんどだからです。
群れを離れて1頭で出会った場合はこの限りではありません。

オオカミの被害に遭う農場で、襲ってくるオオカミの数以上を持つほかの群れの遠吠えの録音を流したら被害が無くなったという事例があるくらい群れ同士の接触を嫌うのは普通の本能に刷り込まれたことなのです。


ですからドッグランに愛犬を連れていき、ほかの飼い主さんと井戸端会議をして犬たちから目を離すなどという行為は事故を起こすようなものであって起きないほうがラッキーだと思います。犬は犬が相手だから遊ぶのではないことを知っていれば危険は避けられるはずです。


本来の目的の意味をなくしているドッグランはたくさんありますが、それは利用者によって変えられるものです。
もちろん人の中で暮らしている犬たちが同族に興味を持つことは当然であり、親しくなれる犬たちもいることは違いありません。
穏やかに犬独特の意思の疎通が正しく図れてこそトラブルは起きずにすむものです。

幼い時期から犬同士のコミニュケーションを培われて育つ犬は日本ではとても少ないことを知った上で、小さなうちから他犬に対して恐怖を持たせないように育てていき、犬同士の軽いコミニュケーションができる犬にしておきたいものです。


私自身はあくまでもドッグランはリードを離して飼い主と愛犬とが思いっきり走り回ったりボールなどの道具を使ってたくさん遊べる場所であってほしいと願っています。