動物愛護管理法改正でいろいろ思うこと。

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書くぞって意気込んでいるのに。。。PC開いてなら当然かける。それをスマホで書ければ楽なのにってことで何度もチャレンジするのになんでか書けるところまで行きつかない。チビチビ軍団を眺めながら書こうかなってPCは開く暇ないのでやっぱりスマホで書きたい。

サポーターのRYUさんも頭ひねってる。だって私だけが書けないから。。。今度彼女が来たとき実際にやってもらいながら教えを乞うしかないな。やだやだ60過ぎるとホント新しい機械の操作とか、やり方とか瞬時に覚えられないのがイラつく。

今回のお産で生まれた子犬たちの中で未来の父犬、母犬候補を残さなくてはならない。ブルーの男の子はすでに生まれた時に決めた。プラスの再来と思える子だ。母はナビ。ナビは今回でお産を終えた。次に彼女の子供が生まれることはない。以前までなら我が家では1頭当たりの出産回数が少ないのでお産に適応している子なら7歳でも出産していた。ナビも今回で2回目のお産。前回はセーラのみ1頭だった。今回6頭の母となったことで生涯で7頭をこの世に生み出した。

何だか知らないけれどやたらめったら法律の改正があって今年は8週令規制と言って生後8週間たっていない子犬の販売が禁止された。うちは関係ないんだけどね、8週と言ったらまだ56日。一度目のワクチンを打つにしても早いかなって年齢だ。気の毒な子犬たちは、小さければ小さいほうが店頭に長く置けるし販売戦略に良いから、まだ親犬が必要なうちから人手に渡されてしまうという非情なやり方を是正するためで良いことだと思う。

ところが、それだけに留まらず、母犬たちにも規制がかけられることになった。6歳以上のお産はNG。あとは生涯6回以上のお産もNG。まともにやっている身としてはなんとなく微妙な、良いとも悪いとも言えない法律だ。
繁殖に携わる者ならみんな知っているけれど、交配したから出産するわけでもないし、1頭しか生まれないこともあるし9頭生まれることもある。ヒートの感覚もまちまちで小型犬なら半年に1回のペースだが、シェルティーなんかは8か月から12か月くらいの周期だ。遅い子なら1年に一度のチャンスしかない。。。

続けて産める子もいるし、1回おきしか受胎しない子もいる。若い時にはできなくて数年たってからできる子もいる。母犬になってもらおうと思っても、1度も子供が望めない子もいる。これって明らかに子犬の出現は大きく減るってことだ。

法律を作っている人たちが実際に繁殖にかかわっていることは皆無に等しい。現場の声は届かない。もっとも、まともな繁殖者の声という意味でなんだけど。動物虐待に等しいやり方をしてる輩はこの世にたくさんいる。次々産ませ、薄利多売でどんどん子犬を売りさばく。誰でも安易に子犬や子猫が買えてしまう構造だから、手放すことを罪悪だと認識が広まらない。

そして法律が改正される。買う側を規制するのではなく売る側に問題があると騒がれた結果だ。犬の数が多すぎるのだから産ませることを規制した。本当にそれで解決するかな?わたしはしないと思うな。でも日本に住んでいるんだから、法律は守るよ。私は私のやり方で自分の犬たちの命を守ることを考える。法律で守り切れないことはたくさんあるのだから。

さて、繫殖規制がかかると同時に、施設にも規制がかかることになった。薄利多売の業者たちの犬に与える環境は劣悪だ。狭いケージに閉じ込めて一生をそこで暮らすというようなことすらある。食事も排泄も出産も死ぬ時もすべてその中で行われる現実は想像に絶する。そんなところで産まれた子犬を値段だけで判断して購入する多くの人たちがいる。そう、そんな子犬を買う人がいるから産ませる人が減らないんだ。

そこで飼育施設の環境を大きく変えさせようとことは動き出す。もっとも家畜としての改正なので微妙な感じは否めないがとにかくケージの大きさが決められた。今まで利用していた大きさのものは使えないほど違いがある。例えばシェルティーだと、通常使っている200のバリケンネルが、300か400でなければならない。犬の大きさによって違うので幅がある。300が可能なシェルティーと言ったらとても小さな子になる。法律を守るなら買い替えるしか手はない。膨大な費用が掛かることになった。ニワトリじゃないけれど、平飼いというケージ類は一段の場合とか、ケージを重ねる場合とか細かく決められている。詳しいことは環境省のホームページに掲載されているので参照してほしい。とにかく1頭当たりに十分なスペースを与えることとなった。うちの場合、ケージの買い替えは必要だったけど、千葉の家に引っ越したおかげで犬たちのスペースは十分にある。引っ越しを決意した時にはこの法改正が起きることは知らなかったけど、運命だなと思っている。

杉並の家は確かに広さはあったけど、庭は猫の額ほどで、住宅街のど真ん中だから朝から晩まで犬たちが自由に外で走り回って遊べる環境ではなかった。犬がいなかったら引っ越しの理由は何一つなく、ましてやこの千葉の家が見つからなければ清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入しようとは思わなかっただろう。すべては犬たちのためだったし、今法改正がされてみて、続けられる環境があることを喜んでいる。

話を元に戻して。。。かわいそうな犬たちを減らすために法律が改正された。まともな繁殖者にとっては少々窮屈になり、多額の費用を捻出しなくてはならなくなったが、問題があるとされる者たちは廃業に追い込まれたり、規模を縮小せざるを得なくなった。飼育頭数にも制限がかかるようになったこともあり、昨今6歳に近い年齢の犬たちが里子に出されるようになっている。犬の世話をする人間の数が少なければ犬たちの環境は悪くなる。1人当たり15頭までに今後変わるから、人手を雇うか、犬の数を減らすかしか策はない。従業員一人雇うとなればかなりの費用が必要だ。薄利多売では到底無理。よって安価な犬は減ることになっている。

現在子犬の値段が急騰している理由はこんなところから始まっている。良かれと思って改正した法律によって需要と供給のバランスが崩れたせいだ。でも犬たちが不幸にならないようにしたおかげだから仕方がない。決まってしまったものは変えられない。供給側が増えることは今後ないだろう。薄利多売ができる業種だったからこそ、供給過多になり、買う側はそこそこの値段で手に入ったわけで、今後安価に求めるとしたら保護犬がたくさんいるのでその子たちを助けてねという風潮に代わっている。個人的には保護犬という存在があることが理解に苦しむことで、保護犬が減るための策は今後に期待するしかないのだろうと思っている。

ちなみに保護犬がたくさんいるのだから供給は減っていないと思われるかもしれない。今すぐはね。。。そう、今だけならそうだ。純血種の排出もたくさんあるし、希望の犬種が保護犬のなかにいる。でも数年先はどうだろう?

私は繁殖しているから、現在も考えるけど、数年先を考えて行動している。年老いた犬たちが旅立っていき、子犬だった子が大人になって母や父になる。その数年を考える。

保護犬は避妊去勢が必須条件。つまり子孫は繋げない。そのうち純血種の保護犬は皆無になるだろう。残るのは雑種と呼ばれるどの純血種にも見えないものたちだ。そんな時が来たら誰が保護犬を迎えるのか不安は大きい。今だって純血種の保護犬は飼い主候補が現れるけれど、雑種はその比にならない。シェルターが雑種犬だらけになるのを想像するとちょっと怖い。

いつだったか何年か先にブリーダーという職業は無くなるだろうという予測があった。案外当たっているかもという不安を持ちつつも、信念をもって続けていくしかないと思う。日本には優秀なブリーダーがたくさんいる。長い歴史を重ねて作出された純血種を守る素晴らしい仕事だと思う。ただ、一つの犬種のその前に彼らが犬であることを忘れずに、人とかかわってしか生きられない生き物であることを胸に置いていなければ、社会の中で認められる存在にしてこそこそ、犬の生きる道が残されると思う。

生きているこの小さな存在がかけがえのないものに変わることを知る人なら犬がいなくなる世界は望まないはずだ。そしてそれぞれの犬種の特性を愛する人がいる限り、純血種は終わらないと信じている。

さあ、今日も頑張りましょう。

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